蛍光灯はLEDに変えられる?交換前に知っておくべき4つの注意事項
ご家庭の主要な照明器具には、シーリングライトや電球タイプ(洗面所、トイレ、バスルーム、玄関灯など)のほか、直管型蛍光灯が一般的に使用されています。シーリングライトや電球タイプは自分で簡単にLEDに交換できますが、直管型蛍光灯の交換には注意が必要です。
この記事では、蛍光灯をLEDに変える場合の、事前に押さえておくべき重要事項について詳しく解説していきます。
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目次
直管型の交換は危険を伴う
「直管型」は、まっすぐな形状の蛍光灯です。同様の形状と口金を採用しているLEDもあるため、そのまま交換できるのではないかと思われるかもしれません。しかし、これは非常に危険な判断です。たとえ見た目が似ていても、製造メーカーによって仕様が異なります。そのまま交換できる場合もあれば、工事が必要な場合もあります。
正しい組み合わせでないと、点灯しない、不具合が生じる、余分な電力を消費する、発煙や火災の危険があるなどの問題が起こる可能性があります。
交換の際には、以下の流れで問題がないかチェックしましょう。
- 今使用している蛍光灯器具の特徴を確認
- 交換しようとしているLED照明(ランプ)の特徴を確認
- 1と2の組み合わせが正しいかを確認
安定器がある場合は工事が必要
安定器とは、電源と蛍光灯の間の電流を一定の値に安定させる抵抗のことです。安定器を要する照明をLEDに変更する場合は、基本的に安定器の工事(バイパス工事)かLED用電源への交換が必要だと考えてください。
蛍光灯には、光を安定させるために安定器がついていることが多いですが、LED照明には必要ありません。バイパス工事をせずLEDを使用すると、安定器の劣化による不具合や、不要な電力消費を生じることがあります。
バイパス工事には電気工事士資格が必要です。自分で工事を行うと、法律に違反していることになります。また、漏電や火災などの思わぬ事故につながることがあるので、必ず専門業者に依頼してください。
「工事不要LED」も工事の検討は必要
直管型LEDの中には、「工事不要」を謳う製品がいくつかあります。しかしこうした製品を導入する場合でも、安全性や節約の観点から、工事等の対応を検討する必要があります。
まず、「工事不要」は単に従来の蛍光灯器具でも使えることだけを意味し、安全性までは担保しないというものが多いと認識してください。また、安定器を残したまま使用すると、不要な電流が流れて電気代が無駄にかかる可能性や、安定器が劣化してLED照明が正常に機能しない可能性もあります。
古い蛍光灯器具の「ランプだけ交換」は危険
10年以上が経過した蛍光灯器具は、安定器やその他の部品に劣化が生じている可能性があるので注意が必要です。古い蛍光灯器具に新しいLEDランプを取り付けると、発煙や火災などの事故の原因にもなりますので、避けましょう。
照明器具には寿命があり、一般的な耐用年限は約15年です。ただし、適正交換時期はそれより短く、日本照明器具工業会 ガイド111では8~10年とされています。10年以上使用している場合は、外見にはわからない劣化がソケットなどの部品に進行している可能性があります。
そのため、蛍光灯をLEDに交換する際は、いつから機器を使用していたのかを確認しましょう。長期間使用している場合は、単にランプを交換するだけでなく、照明器具そのものをLED対応のものに変えた方が、より安全で経済的です。
蛍光灯のLED交換は「安全第一」で!
蛍光灯をLEDに交換する際には、安全性を最優先に考えることが重要です。火災や不具合のリスクを回避し、安心してLED照明を導入するためには、専門家の助言を積極的に求めることを強くおすすめします。
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